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「重要そうなポイント」の見分け方。 売上8割減でも生き残ったフラワーショップ

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「重要そうなポイント」の見分け方。
売上8割減でも生き残ったフラワーショップ
小難しい資料は隅々まで読み込まず、重要なポイントに絞って入念にチェック。そんな方法で支援制度をうまく利用しているのが、フラワーデザインスタジオ「シャムロック」です。代表の小林令子さんに、お話をうかがいました。

活用した支援制度

  • 持続化給付金
  • 小規模事業者持続化補助金
  • IT導入補助金
  • 生活福祉資金貸付制度 緊急小口資金
  • 新型コロナウイルス感染症特別貸付 
  • 東京都感染拡大防止協力金

「最も花が出る日」を直撃、5月の売上は8割減


ーー大変な中お時間いただきありがとうございます。今、お仕事はどうされてるんですか。

うちは駅や商店街にあるような店売りではなく、お客様は8〜9割が法人です。お店の開店やオフィスの移転などに送るお祝い花などを扱っています。花弁や器に名前や写真を印刷できるオリジナルのギフトを数多くつくっています。

独立して、ちょうど10期目を迎えました。緊急事態宣言が解除された現在は、6月に入ってから少しずつ注文が戻ってきているところですね。

ーー6月以前は注文がかなり減ったんでしょうか。

「ギリギリまで考えたい」「キャンセルは何日前までなら大丈夫ですか」。こんな問い合わせが3月中旬あたりから増えました。

学校の卒業式や謝恩会のパーティー会場に置く花、それと3〜4月は芸能系のイベントも多いので、その舞台に飾るスタンド花や芸能人の楽屋花、そういうイベント系の仕事もほとんどなくなってしまいましたね。

ーー確かに、3〜4月はお祝いシーズンですもんね。

1年で最も花が出る日が4月1日なんです。役員交代や入社式など、とにかくお祝い花がたくさん出る日。でも、その半分くらいがキャンセルです。

そして、4月7日の緊急事態宣言です。そこから完全に静かになりましたね。キャンセルは当然ですが、そもそも注文自体がまったく入らなくなりました。

売上は3月が7割減、4月が5割程度、一番ひどかったのが5月で8割以上ダウンしました。

ーーそれですと、持続化給付金の対象になりますね。

はい、申請してすでに入金がありました。ただ、申請したのは初日の5月1日。今、初日申請分がなかなか処理されていないのが問題になってますが、私も入金があったのは6月に入ってから。どうなることかと思いましたが、やっと一安心できました。

(東京・初台にあるスタジオ)
(東京・初台にあるスタジオ)

ーーほかにも制度は利用されたんですか。

IT導入補助金、小規模事業者持続化補助金、それと貸付の緊急小口資金です。日本政策金融公庫の特別貸付も申し込んで、今連絡を待っているところですね。

あとは東京都の感染拡大防止協力金です。これは小学生向けのプログラミングスクールのほうで申請しました。

ーープログラミングスクールもやってるんですか。

はい、実は今年4月に開校予定だったんです。2〜3月に毎週体験会を開いて、一生懸命宣伝してたんですけどね。体験会を始めた途端、こんな状況になってしまって。

花屋は協力金の対象外だったので、スクールのほうで申請しようと。審査は無事通って、振り込み待ちの状態です。

すべて読み込まず、「重要そうなポイント」を入念に


ーー熱心に調べて、積極的に利用されている印象です。情報収集はどのようにされてるんでしょうか。

私はテレビをまったく見ないので、基本はインターネットですね。あとは経営者の友人。そのあたりだけでも十分、「こんな制度がある」というのはだいたい把握できていたと思います。

ーーネットだと、例えば「コロナ 給付金」みたいなかたちで検索されるんですか。

いえ、私はキーワードというより、Yahooニュースとかですね。その都度最新の情報は頭の中に入れておいて、あとはYouTubeもけっこう使いました。会計士や税理士が詳しく解説してくれている動画がたくさんあるので。これがわかりやすかったですね。


(大小様々なオリジナルの花を販売)

ーーまずはそのあたりを参考にしながら、次にホームページで詳細を調べると。

私はめんどくさがり屋なので(笑)、ホームページにある資料や冊子を上から下までじっくり読み込むことは一度もありませんでした。どれも文章が長いじゃないですか。

重要そうなポイントだけしっかりチェックして、あとは経営者の友人に聞いたり、YouTubeで確認したり。そんな感じですね。

ーー「重要そうなポイント」ですか。誰にでも見分けられるものなんでしょうか。

提出しないといけない書類と、対象者に当てはまるかどうか。当然ですが、まずこの2つを漏れなくきっちり調べることです。

制度によっては事業計画書みたいなものが必要なケースもありますが、それを細かく書き込むこと以上に、まずは最低限の条件をしっかり押さえることが大事だと思います。

ーーなるほど、それができれば効率的でいいですね。

意外と、枠外に書いてあるちょっとした一言が重要だったりするんですよね。例えば、「書類はホチキスでとめないでください」とか。

どれか1つでも書類が足りなかったり、条件に合っていないだけで中身すら見てもらえない。そんな話も耳にしました。せっかくがんばって申請しても、些細なことを見落としてしまったら元も子もないですからね。ですから、書類と条件に関しては確認作業に時間をたっぷりかけました。

数年前ですかね、小規模事業者持続化補助金を使ったことがあるんです。それも大きかったかもしれません。「これでいけそう」というのが、なんとなくわかるというか。

IT導入補助金は、ベンダー選びが肝心


ーーIT導入補助金は、ITツールの導入経費を補助する制度ですね。

はい、パソコンのレンタル費用と、ECサイトのリニューアルに充てる予定です。採択されるかどうかは、6月下旬頃になると聞いています。

ーー申請そのものはスムーズだったんですか。

実はこれが、ちょっと苦労したんです。この補助金は、指定されたITベンダーさんと共同で申請する仕組みになっています。どんなことをやりたいのか、一緒に打ち合わせしながら、細かい申請作業はベンダーさんにやってもらうんです。

パソコンのレンタルとECサイトのリニューアル、これを一緒にやってくれるベンダーさんを見つけるところから始めます。ただ、それがなかなか大変で…

ーーなぜでしょうか。

そもそもベンダー企業の情報がなかなか公開されなくて。やっと出てきたと思ったら、全国の企業リストがPDFで一覧になっている資料だけ。

会社名をコピぺして、どんな会社なのか1社ずつ検索しないといけませんでした。パソコンのレンタルと、ECサイトをリニューアルしたい。電話やメールで片っ端から連絡して、しっかりやってくれそうなベンダーさんを探しました。

今一緒にやっているベンダーさんは協力的で、こちらで用意すべき書類も雛形のようなものを準備してくれてたので、私は指示通りに入力するだけでした。「今からだともう間に合わない」と断られた会社もあったので、業者によってかなり温度差があります。ベンダーさん選びは大事なポイントでしょうね。


(現在のECサイト)

オフィスの縮小化にどう対応するか。個人向けも視野に


ーー効率だけじゃなく、大事なことは労を厭(いと)わずやる、と。

もしうちだけ売上が一気に落ちてたら、こうもやる気になれなかったかもしれませんね。今はみんなが苦しい状況。だから前向きになれたというか、逆に長いお休みをもらった。そう考えるようにもしています。会社を10年やってきて、まとまった休みをとることなんてなかったですからね。

ちょうど飼っている猫が大怪我をしちゃったんです。このタイミングでよかったですよ、毎日通院しながら看病できたので。

ーー休養しながら、制度を使いつつ今後に備える。そんな考え方もできますよね。

第2次補正予算で家賃支援給付金が組まれたので、それが支給されるとさらにもう一安心できます。

足元では6月に入ってから、4〜5月に延期や様子見になっていた注文が再開されるようになってきました。

ーーこれからどんどん回復していく見通しでしょうか。

いえ、それでも以前のようには戻らないんじゃないかと。これからオフィスの縮小化が進むと、法人からの注文量は減るでしょうし、芸能系の興行もまだ再開できない状態です。

全体的に需要が減ること前提にした戦略が必要でしょうね。個人向けの販売も含めて、そろそろ本格的に練っていこうと考えているところです。

ーープログラミングスクールもスタートできるといいですね。

対面だけだと厳しそうなので、例えば通いとオンラインのどっちもできるようなコースをつくるのもいいかな、と。あとは時間の幅を長く取って、例えば10〜14時の間の好きな時間に来て、終わったら帰っていいよ、というスタイルにするとか。託児所のように、子供を預かる場所として使っていただくのもいいかもしれませんね。

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